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未来のためにできること(米国追従はチャンスを逃す)

米国追従はチャンスを逃す

 
「米国第一」を掲げるトランプ大統領が6月1日、地球温暖化防止のためのパリ協定から離脱を宣言しました。その5日後、環境省が発表した環境白書には「パリ協定を踏まえた加速する気候変動対策」が掲げられています。世界の流れはどちらにあるのでしょうか。米国の決定に、G7(主要7カ国)などの先進国、中国、インドなどの途上国は、即座に「失望」や「遺憾」の意を表明しました。

米国の決定を支持する国はなく、米国内でも脱退に賛同する州は出ていません。テスラモーターズやディズニーの経営者は、大統領の助言機関を辞任すると表明しました。

ブルームバーグ・前ニューヨーク市長が呼びかけた声明「私たちはまだパリ協定にいる」には、9州、125都市、902の企業・投資家、183の大学が署名。アップルやグーグルも名を連ねています。一部の石炭会社以外に大統領を支持する企業はありません。

世界の流れは明らかです。温暖化対策はビジネスチャンスでもあるのに、ビジネスマンの大統領がなぜ気づかないのか不思議です。環境白書は、二酸化炭素の排出に価格を付けて削減を促す「カーボンプライシング(炭素の価格化)」の導入を促しました。反対の声もありますが、米国に追従すると、日本自身が大きなビジネスチャンスを逃すことになりかねません。


パリ協定からの離脱を表明したトランプ大統領
= 6月1日、ホワイトハウス


朝日新聞編集委員 石井 徹



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