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未来のためにできること(アスベスト被害はこれから)

アスベスト被害はこれから

 
アスベスト(石綿)は、「静かな時限爆弾」と呼ばれます。吸い込んでから発症するまでに数十年の長い潜伏期間があるからです。

石綿は繊維状の鉱物の総称で、火や熱に強く、安かったため、戦後の建物や製品に広く使われてきました。髪の毛の約5千分の1と細いため、肺に長くとどまり、中皮腫や肺がんなどの原因になります。
 
輸入量が多かったのは1970〜90年ですが、発症は今後20年以上続くと見られています。製造や使用は2006年に禁止されましたが、建物の解体や被害はこれからがピークです。
 
問題は石綿がどこに使われているのかが、よく分からないことです。横浜市の斉藤和子さん(53)は2年前、せきや胸の痛みのために病院に行くと、胸膜中皮腫と診断されました。かつていた県営住宅の天井に石綿が使われていたのです。

「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」などは今年6月、独自調査で石綿が使われた公営住宅の名前を発表しました。これ以降、公共施設について石綿に関する情報を公表する自治体が少しずつ増えています。でも、分かっているのは一部にすぎません。
 
同会は、住居や勤務先の建物に石綿が吹き付けられていた記憶のある人に、医療機関での検査を勧めています。国土交通省には、民間の建物を含めた実態調査や情報提供のためのシステムづくりを求めています。


中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会のページ
http://www.chuuhishu-family.net/w/


朝日新聞編集委員 石井 徹



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